腰痛診療ガイドラインの改訂第2版が仕上がりました
このたび、腰痛診療ガイドラインの改訂がありました。2012年の発行以来、改訂第2版となります。あくまで、治療の正解は書いてありませんが、「道しるべ」となるものになります。日々苦しむ患者さんと奮闘する医師・医療関係者の努力により、高品質のエビデンス(信頼根拠となるデータ)が集まり作成されています。ガイドラインは90ページですが、その努力を思うと1ページ1ページに魂を感じます( ゚Д゚)このガイドラインを上手に使い、これからの患者さんにフィードバックしていきたいです。
腰痛診療ガイドラインとは
現代医学でも腰痛治療とは「発展途上」の段階にあります。その病態(原因)は様々で、それに合わせた治療法も多様化されています。より複雑化した腰痛治療の「道しるべ」を記した本になります。ちなみに腰痛は日本人の約10人に1人が感じており、職場でのけがや病気の約60%を占めるほど、【国民病】と言っても過言ではない人数(T_T)私はまだ腰痛には苦しんでいませんが、猫背なのでいつピキッとくるかドキドキです。
腰痛治療ガイドラインのサマリー
①原因は3つに大別される。・重篤な基礎疾患(がん、感染、骨折など)・下肢の神経症状を併発する疾患・各種脊柱構成体の退行性病変(ヘルニア・狭窄症など)
②急性腰痛患者の自然経過は、自然軽快を示すことが多く、概ね良好。慢性の場合は旧姓に比べ不良である。
③運動実施郡に対して、普段運動していない群に腰痛発症リスクは増大する
④仕事や職場における心理社会的因子は、腰痛発症や予後に関与する。
⑤急性腰痛に対しては、安静よりも活動性維持ほうが有用である。
と、無理やり気になったところを5点まとめましたが、これらは絶対ではなく推奨レベルがあり、医師がこの通りに診断するとは限りませんのでご了承を('◇')ゞ
原因が特定できない腰痛は85%!?
一口に腰痛と言っても、原因はヘルニアや狭窄症、がんや骨折、動脈瘤や腎疾患などがあります。そして原因が分からいない(正確に診断できない)腰痛はなんど85%あります。85%も原因分かんないのかい( ゚Д゚)!と思いましたが、どうやらアメリカの文献引用のようで、日本での診断率を参考と85%は見直し傾向にあるようです。整形外科医の報告では日本人は椎間関節性が22%で多いようです。
腰痛にお悩みの方は一度読んでみてはいかがでしょうか。かなり専門的な言葉ばかりですが、一定の治療方針が理解でしますし( ゚Д゚) 整形外科の医療従事者は必見です。